ガーデン ご紹介

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スキャンプストン・ホール  Scampston Hall
               2011年9月23日 訪問  水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。

Scampston Hall

ソーントン=ル=デールから真南に10km足らずの位置にスキャンプストン・ホールがある。
17世紀から始まるハウスは5月から7月の2ヶ月間しかオープンしていないが、2004年にオープンした新しいウォールドガーデンは10月まで開いている。
18世紀のキッチンガーデンが50年ほど放棄されていたものを現当主ご夫妻がオランダの造園家ピート・オードルフ(Piet Oudolf)にデザインを依頼し造ったものだ。
右の写真のようにユニークなデザインのガーデンだ。周囲の壁の脇をボーダーガーデンにし、"Plantsman's Walk"と名付けて極めて多種類の植物を植栽してある。 さながら植物の見本市といった感じだ。
内側は10個のブロックに分けて、それぞれ異なるデザインのガーデンが並んでいる。  (右の航空写真はピート・オードルフのホームページから)

Scampston Hall Scampston Hall Scampston Hall Scampston Hall

Scampston Hall

入場すると自動的に"Plantsman's Walk"に誘導される。上の航空写真の右上の角からはじまり、長方形の壁の3面を巡る。 右手に壁とライムの並木、、左手は生け垣に挟まれたボーダーだ。
その植栽には全て番号タグが付いていて(写真上右)、チケット購入時に渡されたリストと照らし合わせて確認できる仕組みだ。 リストには番号(Ref)、属(Genus)、種(Species)、植栽している場所(Location)、科(Family)が記載されている。実にその数は1494にもなるのだ(写真右)。 気になる植物の番号にチェックを入れながら歩く。
"Plantsman's Walk"が終わった所が"Vegetables Garden"、いわゆるキッチンガーデンだ(写真上左 航空写真の下)。野菜やハーブだけでなく草花も混植されている。
その隣が"Cut Flower Garden"、12個の円形ガーデンが整然と並んでいる(写真上左から2枚目)。下の芝、周りの生け垣、緑の洪水だ。 そして、その隣がこのガーデンで最も特徴的な"Drifts of Grass"だ(写真上右から2枚目)。稲のようなグラスが風に揺れ波打つような、流れるような、 とても良い感じに揺れている。今は緑の芝に枯れ始めたグラスの枯れ草色が鮮やかだが、季節それぞれに違った表情を見せるのだろう。
ベンケイソウが見事に咲いていて見直した(写真上右、下左)。陽だまりにももっと取り入れてみようと思う。上の1212番の種は"Iceberg"とリストにある。 検索したが、アイスバーグといえばバラしか見つからない。海外のショップには見つかったが、ポット苗を取り寄せられるのだろうか?  種なら大丈夫だろうから、挑戦してみるのも面白い。

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その隣が"Silent Garden"、真ん中に四角のプールがあり、円柱型のイチイのトピアリーが整然と並んでいる(写真上左から2枚目)。このデザインの何がサイレントなのかは理解しがたい。
その西側に"Spring Box Garden"、7つの方形の柘植の生け垣が並び、その両脇のボーダーに草花が植えられている(写真上右から2枚目)。 ここでいう"Box"は柘植のことを意味しているようだ。植栽はセダムやグラスが多用されており、春でなくとも十分鑑賞に堪える。
その西側は"Katsura Grove"(写真上右)と"Perennial Meadow"(写真下左2枚)が並んでいる。"Katsura Grove"は名前の通り、 日本の桂の木が込み合うほどに植えられ紅葉が始まっている。樹下の植栽も込み過ぎに感じる。
"Perennial Meadow"はここで最も気に入ったガーデンだ。十字に仕切った中央に噴水があり周囲4ケ所に宿根草の厚く高い植え込みがある。 "Meadow"というより立派なガーデンだ。自然が作る多彩な色のグラデーションに感嘆するし、何周も彷徨う。ここでもセダムやグラスが目立つ。

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その西側に"Spring Box Garden"とシンメトリーに"Summer Box Garden"がある(写真上右から2枚目)。デザインは全く同じだが、ボーダーの植栽に差がある。
更に西側に"Serpentine Garden"と"The Mount"がある。"Serpentine Garden"も名前の通り左右に、 かつ上下に曲がりくねったイチイのヘッジが6本走っている(写真下左)。その癖、隣には丸と十字のキッチリ刈り込まれたヘッジもある(写真上右)。 このガーデンもどう感じて良いものか戸惑うばかりだ。
"The Mount"は高さ4mほどの正四角錐台だ(写真下左2枚)。ガーデン全体のデザインや景色を確認する為のマウントだというが、 私の背丈では脚立でも立てていただかないとその全体像は把握できない。その所為もあってだろう、このガーデンは少し理解不能であり、欲求不満に陥る。

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Information
 Address  Malton, North Yorkshire YO17 8NG
 Telephone  01944 759111
 Web Site  Scampston Hall

オープンの日・時間や入場料は Web Site あるいは Gardens Finder
Gardens Guideで確認ください。

「旅行記」もご覧ください。

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